国や県にとって「財政危機」とは、「借金で首がまわらなくなること」です。最悪の場合には国や県が「もう借金返せません!」とお手上げしてしまうことになります。会社で言えば倒産、個人で言えば破産です。国や県が破産した時、私達はどうなってしまうのでしょうか?
「別に関係ないじゃん」
そんなことはありません。今の不況よりももっともっとたいへんな混乱状態になるのです。最近の例ではアルゼンチンが挙げられます。財政赤字を拡大させた結果、国の借金である国債の返済ができなくなりました。そして年率300%〜500%というハイパーインフレ(物価の急上昇)が起こり、政府は預金封鎖を断行、それに怒った人々が暴動や略奪を起こすという大混乱となったのです。現在のデフレの日本でハイパーインフレと言われてもピンとこないかもしれませんが、アルゼンンチンを襲ったのと同じ危機が、日本にも迫っているのです。
国が破産すれば円の価値は大きく損なわれ、経済は崩壊状態となります。繰り返しますが、それは現在の不況の比ではありません。戦後の焼け野原から奇跡的な発展をとげてきた日本経済が、またゼロからやり直しとなるのです。
極端なことばかり言って脅かしていますが、そういった事態にならないためにも、少しでも危機感を持っていただきたいと思い、最悪のケースを例に挙げたわけです。
2002年5月、格付け会社であるムーディーズは、日本の国債格付けを2段階さげ、A2としました。国債とは「利息付きで返済しますよ」という国の借金のことです。これが格下げされたということは、日本が借金をきちんと返済できる確実性が下がっていると判断されたということです。この格付けは主要7ヶ国中でも最下位で、南アフリカやポーランドなどの新興市場国並みの水準です。「青森県住宅供給公社横領事件」で貧しい国として話題となったチリよりも下の格付けになります。現在、日本が抱える借金は国と地方とを合計すると800兆を超えると言われています。国民1人あたりに換算するとゆうに600万円を超える額です。赤ちゃんもお年寄りも600万円の借金を背負って、いったいいつになれば完済できるのでしょう?しかもこの借金は増え続けています。借金の返済のために借金を増やす状況では、破産に至るのも時間の問題です。
福岡県の財政も厳しい状況にあります。平成3年から平成12年までの10年間で、県の借金である県債の残高は2倍にふくれあがりました。景気の低迷にともない税収も減るばかりです。このまま借金が増え続ければ、どうなるのでしょうか?実は地方公共団体にも破産があります。財政がいきづまった地公体は国から「財政再建団体」の指定を受けます。これが破産の認定ということになります。そうなると結局国が面倒をみるということになるわけですが、その間その地公体は国のコントロールのもとで行政を行い、すべての事業が制限されます。またこういった地公体の破産がいくつもでてくれば、国もいつまでも面倒をみきれません。結局冒頭に書いた、国の財政破綻となってしまうのです。現在の国と県の関係は親子の関係とよく似ています。無駄使いを重ねて借金がかさんだ息子が、親の財布からお金を引っ張りだす。何人もの息子が借金を抱えて自己破産したとき、その連帯保証人である親のところに借金のツケがまわってくる。挙句の果てには親も持ちこたえられず破産に至る……。借金というのは、はじめちょこちょこ借りているうちはそう気になりません。しかし、ある日突然気付いた時に、取り返しのつかないたいへんなことになっているものなのです。
日産自動車を再建したフランス人社長・カルロス=ゴーン氏は、大胆なコスト削減策を打ち出したため「コストカッター」とよばれ恐れられました。しかし彼は日産の再建に成功、今では理想の経営者として名が挙げられます。今、政治の世界にもカルロス=ゴーンが必要です。利権やしがらみを断ち切って、事業の縮小や廃止、歳出の削減をすすめなければ、いずれは国も県も破綻します。今までは自分の地域に利権となる事業や予算を持ってくることが政治家の価値とされてきました。しかし、これからはそうではありません!誰かの利権のためではなく、みんなが幸せに暮らすために一番良い方法を選ぶことこそが、真の政治家の価値である、と私は考えています。事業予算のカットや空港建設反対(※おにきどんタイムズ2号参照)など、こころよく思われない方も多くいらっしゃるかもしれません。しかし私はここで迎合するわけにはいきません。この国の将来のために、責任ある姿勢が今必要なのです!