一、2019年ラグビーワールドカップの福岡誘致について
一、2012年ゴールデンオールディーズの成功に向けて
一、福岡の知名度アップとインバウンド振興ついて
日本が大震災に見舞われる17日前、マグニチュード6を超える大地震の被害に遭った国があります。それはニュージーランドです。人口37万人、ニュージーランド第2の都市クライストチャーチが、死者148名、行方不明200名超の被害に見舞われたのです。日本からニュージーランドへ支援の手が差し伸べられた直後、東日本大震災が起こりました。日本に対するニュージーランド国民のシンパシーには大なるものがあります。
福岡空港の国際ターミナルにはマオリ語と日本語の大きな立て看板があります。「kia kaha」、マオリ語で「強くあれ」と書かれた下に、「いっしょにがんばろう JAPAN & NEW ZEALAND」というメッセージが書かれています。
こうして日本とともに強く立ち上がろうとしている国・ニュージーランドで、まさに現在、ラグビーのワールドカップが開催されています。
ラグビーワールドカップは、世界のスポーツの祭典ではオリンピック、サッカーワールドカップに次いで視聴者が多い大会です。前回2007年のラグビーワールドカップでは、約42億人の人々がこの大会をテレビ観戦したと言われています。
ニュージーランドの人口はわずか400万人、ワールドカップの開催が商業的に成功できるかについては大変心配されましたが、国をあげて「400万人のスタジアム」という構想を掲げ、この祭典を盛り上げています。海外からの観戦者数は6万5千人を予定していましたが、予想を大きく超える10万人がこの国を訪れることになりそうです。
さてこのラグビーワールドカップ、2019年には日本で開催されることが決まっています。私はその機会にワールドカップの公式試合を福岡に誘致できないかと考えています。ワールドカップの試合を開催すれば、世界中のラグビーファンがその地を知ることになります。たとえばこのニュージーランド大会のテレビ中継においては、試合と試合の合間に開催地の紹介があります。人口15万5千人のファンガレイや人口5万8千人のロトルアといった都市が、その地域の特色や名物などとともに紹介されています。ワールドカップ誘致は、世界に広く福岡の名を知らしめる絶好の機会です。
福岡に大会を誘致するにあたって必要になるものは何でしょうか。その鍵を握るのは経済的な採算性です。より多くの人に観戦してもらうことが大会の採算性を担保し、運営を助けます。観客を多く呼び込むことのできない都市では大会を開催することはできないでしょう。大会を成功させるうえで当然のことです。
では多くの観客を呼ぶうえで必要なものは何でしょう。まずハード面では、より多くの観客が収容できるスタジアムです。世界のトップ選手が訪れても恥ずかしくない芝生のコンディションを整えることも必要になります。ソフト面ではラグビーを理解し楽しむことのできる多くの観客です。多くの観客とは、その都市に住んでいる人の数ではありません。その都市を訪れる経済圏人口であり、世界中から訪れやすい交通網を持つアクセスの良さも必要です。経済圏人口の大きさ、交通アクセスの良さから考えて、福岡は九州の中で最もワールドカップ誘致に有利な条件を満たしていると考えます。あとは十分な収容人数を持つ芝生のスタジアムがあれば、福岡開催は現実のものとなるでしょう。
福岡はラグビーが盛んな土地柄です。今年は全国中学生ラグビー大会において春日リトルラガーズが優勝しました。トップリーグには3つのプロチームを持っていましたし、高校ラグビーでは東福岡高校が花園で全国制覇を成し遂げました。健全な人づくりという理念のもと始まった草ヶ江ヤングラガーズは今年で41年の歴史を持っています。県内各地域には少年から大人までがプレーできるクラブチームがたくさんあり、シニアチームとしては迷惑クラブが全国的にも有名です。
市民レベルでこれほどラグビーが盛んな土地がほかにあるでしょうか? 日本開催のワールドカップが福岡に来なくていったいどこに来るというのでしょうか? 私はこのラグビーどころ福岡のみなさんに、世界トップの本物のプレーを見せてあげたい。環境整備や誘致活動に乗り遅れ、2019年のワールドカップにおいて福岡にワールドカップを持ってくることができなかったとしたら、それは県として県民に申し訳ないことではないでしょうか。知事はラグビーファンだと聞いております。福岡誘致について、全庁あげていち早く取り組んでほしいと考えますが、知事のご所見をお聞かせください。
8年後のワールドカップの前に、世界のラグビーファンに福岡をアピールする絶好の機会があります。それは来年10月に福岡市で開催されるゴールデンオールディーズです。ゴールデンオールディーズとは、1979年にオークランドで第一回大会が開催され、以来2年に一度、世界のどこかの都市で開催される35歳以上のラグビープレイヤーの大会です。もともと南半球で始まったこの大会、アメリカのサンディエゴやスコットランドのエジンバラでも開催されましたが、英語圏以外での開催はフランスのトゥールーズに次いで二カ国目、アジアでの開催は初めてのこととなります。
この大会の世界事務局はニュージーランドにあり、私はこの9月オークランドで事務局長とお会いしてきました。世界事務局には世界30カ国・2万人のオールドラガーマンのデータベースを持っており、福岡大会への参加呼びかけに対し、早くも1100名を超える参加回答が集まっています。35歳以上といいますが、この大会のメインターゲットは60歳を超え職場を離れた方々です。2年に一度、家族を連れて世界各国でラグビーと観光を楽しむという性質を持っています。旅費を含め平均的に一人40〜50万円の費用がかかるとも言われ、経済効果は第一次効果だけでも30億円と言われています。初のアジア開催となった福岡大会を、世界中のラグビー愛好家が楽しみにしています。
実はこのゴールデンオールディーズ福岡大会の成否を、世界中が注目しています。福岡という都市は世界のラガーマンを満足させてくれるのか? 行って楽しい、過ごして快適な都市なのか? そのシビアな評価がこの一週間に下されるのです。これからの課題として芝のグラウンドの整備や、歓迎パレードのための交通規制、英語通訳ボランティアや平日のレフリーの確保など、国・県・市・民間、全ての力の結集が必要です。2019年のワールドカップ福岡誘致に向けた国際的な試金石とも言えるゴールデンオールディーズの成功に向けて、福岡県のバックアップをお願いしたいと考えますが、知事の意気込みをお聞かせください。
最後にもうひとつ、私の夢を披瀝させていただきます。私は2019年福岡に、ニュージーランドのナショナルチーム「オールブラックス」を誘致したいと思っています。オールブラックスとは現在ラグビー世界ランク1位の世界最強チームです。そのチームの主な合宿地に福岡を選んでほしいと考えています。ニュージーランドの人口は福岡県より少し少ない400万人、首都オークランドは百万都市で、福岡市とは姉妹都市でもあります。
オールブラックスに限らず、ナショナルチームの来訪は福岡の国際的地位を高めるためにもたいへん価値あるものです。
「たかがラグビー、されどラグビー」であります。これからの8年間はラグビーを軸とした福岡の知名度アップとインバウンド振興がたいへん有意義なものになると私は考えます。そのためにはラグビーの環境整備だけではなく、来訪者に楽しんでもらえる福岡づくりが大切です。福岡の魅力を構築することが必要ですが、福岡の知名度アップとインバウンド振興に向けた県の方策をお示しください。