福岡県議会(平成二十年)五月議会:自民党県議団・代表質問


県産品購入促進運動について

 おはようございます。自民党県議団の鬼木誠でございます。
 通告に従い、会派を代表しての質問に入ります前に、一言、さきのミャンマー、そして中国四川省において相次いで発生し、甚大な被害をもたらした自然大災害に対し、心からお見舞いの意を表し、復旧の一日も早からんことを祈念申し上げる次第であります。
 本県においても三年前の三月、あの福岡県西方沖地震に見舞われ、自然の脅威をひしひしと感じさせられました。もちろん、県民だれひとりとしてあの恐ろしさと安全、安心な都市づくりの大切さを忘れた人はいないでしょうが、今、二つの身近な国での自然大災害に際し、県民挙げて改めてこの思いを深くしていることと思います。現代では、忘れたころではなく、天災は忘れぬうちにやってくることを自覚しながら、この代表質問に入ります。

 

道路特定財源問題をめぐる諸課題などについて

 それでは、まず最初に、さきのいわゆる道路特定財源問題からお聞きします。この問題につきましては、麻生知事は全国知事会長として地方六団体をリードし、参議院が一刻も早くその意思を示すべきこと、また暫定税率を維持すべきことを強く求めてこられました。その真摯な取り組みを高く評価するとともに、御尽力に対して敬意を表する次第です。
 こうした中、一連の今回の問題で野党がとった無責任な態度は、その責任を深く問われ、改めて厳しく批判されるべきものだと思っています。
 そこでまず、今回の野党、特に民主党中央の態度、つまりは国民生活と地方財政に不安をもたらし、その余勢を駆って国政を解散に追い込もうとした、いわゆる政局至上主義とでも言うべき対応について、麻生知事は、全国地方六団体の代表としてどのような認識、評価をされているのか、改めてお尋ねします。
 いずれにせよ、四月一日から一カ月間という短期間に、揮発油税や軽油引取税、自動車取得税の税率が上下し、国民、県民はもとより石油業界、自動車販売業界等にも大変な混乱、迷惑を及ぼす結果になってしまいました。特に原油価格が高騰する中、県民の消費行動や競争の激しい石油販売業界にはかり知れない影響があったのではないかと心配されるところです。
 そこで、四月以降今日までの間、税率の変動によって県民生活や関係業界にどのような影響が生じているのか、大きな混乱はなかったのか、また県として流通面や課税事務の面でどのような対策を講じてこられたのか、御説明願います。
 次に、本県財政への影響についてお尋ねします。軽油引取税や自動車取得税の暫定税率が年度当初から一カ月間失効したことにより、単純計算で六百億円の地方財源が失われたと言われています。本県ではどの程度の税収や譲与税収が減少になったのでしょうか、お尋ねします。
 また、増田総務大臣は、法案再可決後の記者会見で、地方財源の減収に対しては国の責任において確実に補てん措置を講じていくと明言しています。知事は、歳入欠損の補てん措置について、その補てんの時期や方法など現時点でどのような見通しを持っておられるのか、また全国知事会長としても地方側の具体的な補てん方法を明確にした上で、速やかな補てんを求めて政府に強く当たることが必要だと考えます。御所見をお聞かせください。
 また、補てんされるまでの間、どのような対策を講ずる方針なのか、あわせてお尋ねします。
 ところで知事は、道路特定財源の暫定税率関係法案や地方交付税関係法案が年度内に成立しない異常な状況を踏まえ、四月の一カ月間、新規路線のみならず継続路線についても入札、契約しない、継続補修費についても人命にかかわるような緊急に対応すべきものを除いて実施しないという方針をとってこられました。また、道路事業のみならず、その他の事業についても、生活保護を初め県民生活に重大な支障を生じる経費など真に緊急を要する経費を除いて、原則として当面執行を見合わせてきました。さらに、税制関連法案が四月三十日に再可決した後も、道路事業については国庫補助事業、交付金事業は引き続き執行を見合わせることとし、県単独事業は緊急性、必要性に応じて執行することとする方針を出されました。総務大臣が確実に地方財源の補てん措置を講ずると言明された五月一日以降も、交付金事業はともかく補助事業の執行までも見合わせる方針をとられたことについては、大きな疑問を抱かざるを得ません。税法が成立したことにより、知事は県民生活への深刻な影響が回避できる見通しとなったと評価されていたのではありませんか。
 そこでお尋ねしますが、知事は、今回の道路事業等の執行停止によって、地域の経済や産業にどのような影響が生じたと分析されているのか明らかにしていただきたい。また、五月一日段階で補助事業についても執行を見合わせた理由について、この点も含めて改めて納得のいく説明を求めます。
 次に、福田総理は、道路特定財源はことしの税制抜本改革時に廃止し、二十一年度から一般財源化する方針を表明し、閣議決定も行っています。一般財源化ということは、極めて重大な制度改革であります。地方道路特定財源は、道路に関する費用に充てることを前提に全体の制度が構築されているからであります。
 そこで、一般財源化することになれば、軽油引取税や自動車取得税の課税根拠が改めて問われることになります。知事は、全国知事会長として多くの条件を提示した上で、一般財源化を支持されているようですが、一般財源化によって地方の道路整備がおくれたり、困難になったりする事態は絶対に避けなければなりません。いかがでしょうか。
 そこで知事は、課税根拠の変更等について、どのような見解を持っておられるのか、お尋ねします。特に、国民から理解の得られるような課税の根拠を一体どこに求めることが適当か、高い御見識をお示しください。
 またこの際、地方分権の観点から現在の道路関連税制を大胆に再構築する政治姿勢が必要だと考えます。知事の基本認識をお尋ねするとともに、今後、政府・与党にどのような働きかけをされるおつもりなのか、政治家としての毅然たる対応策をお示しください。
 地方財源に関連して、今回創設された地方法人特別税についてお尋ねします。この税は、緊急の課題である地域間の税収偏在を是正するため、都道府県の基幹税である法人事業税の約半分に当たる二兆六千億円を国税化し、それを譲与税として都道府県に再配分するために設けられたと聞いています。創設に当たっては、さまざまな批判もありました。しかしながら、消費税を含む税体系の抜本的改革が行われるまでの間の暫定措置と位置づけ、閣議決定したいきさつもあり、これにより全国の都道府県も受け入れたものだと聞いております。ところが、去る四月二十九日のある新聞によりますと、政府ではこの暫定措置を恒久化する方針で検討に入ったと報道されています。万が一、恒久化検討という新聞報道が事実とすれば、これまでの地方法人特別税創設の経緯をほごにし、地方と国の信頼関係を損なうものであります。政府では、地方法人特別税の恒久化を本当に検討しているのか、知事会としてこの点をどのように把握されているのか、まず知事に確認させていただきます。
 次に、ことし断行するとされている税制の抜本改革に向けて、どのような対応をされる考えなのでしょうか。事は地方税財政の根幹にかかわる問題であります。したがって、福岡県知事の立場というより、全国知事会長の立場から、明確な基本認識と政治姿勢を表明願います。
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消費者行政について

 次に、消費者行政についてであります。食品の偽装表示や農薬混入ギョーザ事件などに見られるように、最近とみに食の信頼を裏切る事件が相次ぎ、あるいはまた、お年寄りをねらった振り込め詐欺や還付金詐欺など複雑、巧妙化する悪質商法が蔓延するなどして、消費者の不安が一層広がり、平穏な生活が危険にさらされています。このような消費者の安全、安心が脅かされている実態を踏まえ、本県議会は、本年二月議会において、国に対して、消費者行政の見直しに当たって各省庁縦割りとなっている消費者行政を地方自治体とともに統一的、一元的に推進するために、司令塔となる新組織の早期設置などを求める意見書を提出しました。記憶に新しいところであります。その後、国に設置された消費者行政推進会議において、消費者行政を一元的に所管する消費者庁創設構想が進んでいるようです。強い権限も持たせた内閣府の外局としての組織づくりを内容とした消費者行政推進会議による報告書が、いずれ六月早々にも福田総理に提出される予定と聞いて期待しております。この消費者行政の一元化は、社会が成熟し、国民が豊かな生活を重視、ニーズが多様化する中で、行政のあり方を、消費者あるいは生活者重視に転換する大変意義ある試みであると思います。社会が豊かで便利になる一方で、現状のように、食品や製品の安全への信頼が裏切られ、平穏な生活が脅かされることはまことに残念なことであり、社会や経済の活力にもかかわってくる問題であると言えます。
 そこで、知事にお伺いします。国で進められている、各省庁縦割りを是正し、統一的、一元的に推進するための司令塔となる消費者庁創設を中心とする消費者行政の見直しについて、知事はどのようにお考えでしょうか。また、この消費者行政の見直しに対して、知事が会長である知事会が率先して地方からも声を上げていくべきではないでしょうか。また、この消費者行政の見直しは、国の消費者庁創設にとどまるべきではなく、消費者が直接かかわる消費者行政の充実こそが、県民にとって重大な関心事であり、かつ重要なことだと思います。しかしながら、四月二十二日の新聞報道にも見られるように、地方では国の動きに反するかのように縮小される消費者行政として、人も予算も削られているのが、残念ながら地方の消費者行政の実態のようであります。そこで本県の消費者行政はいかがでありましょうか。
 本県で特に気がかりなことは、この消費者行政の中心を県消費生活センターに置き、平成十年に本庁行政機構の中から消費生活課という課の名前が消えていることであります。昭和四十三年に設置されたこの消費生活課が、なぜ生活文化課に吸収され、その名を消したのでありましょうか。こうして改めて問うと、課名には掲げずとも、消費者行政内容においてはいささかも劣ることなくなどといった抗弁が予想されますが、課名はまさに行政の意気込みと内容を示すシンボリックなものであります。強化こそあっても縮小はないというのが、今消費者問題をめぐる行政の態度であるはずです。県民にわかりやすい消費者行政を進めるためにも、消費生活課は再度復活されるべきであり、知事の所信のほどを求めます。
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長寿医療制度について

 次に、我が国の保健、福祉医療制度の中で、最も深刻な問題となっています長寿医療制度、いわゆる後期高齢者医療制度についてただします。この七十五歳以上の高齢者を対象とする新しい医療制度が去る四月一日に始まって二カ月になろうとしています。二回目の保険料を年金から引き去る日も間近に迫ってまいりました。しかしながらこの医療制度をめぐっては、いまだに厳しい批判や苦情が私たちのもとにも絶えず寄せられています。対応に苦慮するとともに、この制度の今後の推移に大変な不安を覚えているところであります。また、去る二十三日には、民主党など野党四党が、何ら対案を示さないまま再び新たな廃止法案を共同して国会に提出したことが、高齢者に新たな心配と不安を増幅させていることも事実であり、まことに遺憾なことであります。
 そこで、この制度について、今、少しばかり経過を振り返って改めて問題点を提起し、一部について早急に改善を求め、実現を促すところであります。三月中旬、被保険者証が送付され、さらに四月上旬には保険料の仮徴収通知が対象となる高齢者の手元に届けられています。それからわずか一週間ないし十日後の四月十五日の年金支給日に年金から保険料が徴収されて、事情をよく知らなかった高齢者から、市町村や広域連合の窓口、さらには県などに苦情や注文が殺到したというのが、これまでの大まかな経過であります。まず、肝心なことですが、この医療制度が、なぜ七十五歳以上のすべての高齢者と、六十五歳から七十四歳の一定の障害のある方たちを対象とした既存の保険制度から独立した制度として創設されたのか、趣旨やその目的も含め多くの人たちに理解されていたとは到底思えません。改めて、この医療制度がなぜこのような枠組みとなったのか、県民にわかりやすく説明願います。また県として、長寿医療制度について果たしてPRや説明が十分行われてきたのでしょうか、お伺いします。
 次に指摘されることは、保険料の年金引き去りというこの制度の根幹部分について、高齢者に対して周知徹底が行われていなかったのではないかということであります。多くの高齢者やその家族にとっては、大事な生活費としての年金収入です。事情をよく理解していなかった人たちからは怒りが募ることは目に見えております。年金引き去りについて、改めて県民に納得のいく説明を願います。
 次に、全国で六万人以上の高齢者が被保険者証を受け取っていなかったこと、本県でも一万人以上の高齢者が再交付を受けたと聞いております。普通郵便で届いても、被保険者証と気づかず捨ててしまったという事例も身近な高齢者からたくさん聞いております。新しい制度が始まったのに、被保険者証がわからず、緊急に病院に行けないということも多々あったと聞いております。こうしたことに対して県として、市町村や広域連合をどのように指導されたのか、その後、事態は完全に改善されているのかどうかをお尋ねします。
 次に、この新しい高齢者医療制度の保険料についてであります。この保険料は、都道府県ごとに主に老人医療費の額によって異なっており、老人医療費が高い都道府県では保険料も高くなる仕組みです。したがって、高齢者の負担軽減を考えて、東京都では都や市区町村が広域連合に公費を投入して保険料を引き下げております。また、幾つかの都道府県においても、広域連合の保健事業などに対して公費を投入するという報道もなされております。
 そこで、本県の措置についてお尋ねします。残念ながら、本県は老人医療費が全国一高いため、これに比例してこの保険料も四十七都道府県の中で一番高いものになっています。これは本県独自の課題であり、本県で解決しなければならないことでありますが、このことについて指摘された知事は、まず本県の医療費を適正化することが当面の課題だと説明されています。理屈はそのとおりかもしれません。しかしながら、高齢者の気持ちを考えたならば、いま少し優しさに欠け、心ある方々の気持ちを逆なでしかねないものであります。その真意を改めて説明いただくとともに、高齢者の負担を和らげるためにも保険料軽減に向けた県独自の助成を求め、知事の英断を促すところであります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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本県行政における輸出振興策のあり方について

 次に、本県県産品の輸出振興についてただします。県は去る四月、農林水産部に新たに輸出促進室を設けられました。本年度内に県も出資して設立されると聞いております農産物貿易会社の動きに呼応、対応したものだと見ております。確かにこのところ本県の農産物輸出は、最近とみに有名になった本県特産イチゴや八女茶を初めとして毎年増加し、平成十八年度には八億二千万円の実績を上げているようです。県民の一人として非常に喜ばしく思っています。
 ところで、この農産物輸出会社の設立については懸念されることもあります。本県の青果物卸売業者が直接海外の卸売業者と輸出入の取引契約を結ぶなどして、民間主体で新たな取り組みが始まったやさきのことでもあるためです。本来、行政の役割は民間の努力を応援し、事業拡大のために支援していくことではないでしょうか。新しい県出資の貿易会社が、いわば官業がこれらの民業を圧迫するおそれはないのか、また、そもそも新しい貿易会社の役割にはどのような構想が描かれているのか、まず知事にお尋ねします。
 ところで、これまで我が会派は、この県議会の場で、農林水産物のトップセールスによるPRや伝統工芸のアンテナショップの設置など、県産品のPR強化を一貫して主張してまいりました。国内外から多くの訪問客が集まる場所、例えば福岡空港、北九州空港やJR博多駅、西鉄福岡駅等々に県産品のトータルなアンテナショップを設置してはいかがでしょうかと具体的に提唱してきたところです。福岡県内には加工食品、服飾製品、工芸品など、本県固有の歴史や文化の中ではぐくまれてきたすぐれた地場産品があります。欧米はもとより、アジア諸国の富裕層やハイセンスな刺激を求める若者たちを中心に、今、日本文化が浸透し、日本的価値が高く評価されています。日本製品への需要は今後世界的に拡大し、戦略を間違わなければ本県産品も必ず世界に評価され、輸出は飛躍的に伸びていくものと思っています。
 そこで知事にお伺いします。県産品の総合的アンテナショップ設置については、我が会派提唱の意のあるところを十分に酌んで対応が進んでいるものと判断しますが、どのような見通しになっているのか、まずお示し願います。
 次に、県行政が担うべき輸出振興という政策面から考えるならば、既に農林水産部内には福岡県地域食品輸出振興協議会という任意の組織があり、生産者や民間業者の事業を支援するとされています。本来、このような組織とその取り組みの強化が最も望ましいところだとは思いますが、この組織が扱っている品目が食品に限定されているようです。しかも、どうしたことか、余りその活動実態が伝わってこないようです。
 そこで知事に伺います。福岡県の名産品の輸出を幅広く支援、促進するため既存の組織を大幅に拡大、改編し、知事がトップとなって広く世界に打って出る県産品の輸出振興策を進めるべきだと考えます。これにより本県が誇る逸品、名品を世界に発信し、福岡県のイメージアップと本県経済発展に大いに貢献するものと思いますので、見解をお示し願います。
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農政問題について

 次に、農政問題について伺います。改めて申すまでもないことですが、今、世界的な原油高、穀物高を背景にした食料安全保障の危機が叫ばれています。こうした情勢の中、我が日本の食料自給率は、皆さんよく御存じのように、一九六〇年代の七〇%から二〇〇六年度には三九%にまで低下しています。このように急激に自給率が低下した先進国は、他に例を見ないところであります。欧米諸国は、逆にいずれも戦後徐々に引き上げています。比較的低いと言われたスイスでも約五〇%、他国はこれを大きく上回る自給率を維持しています。つまり食糧は戦略物資であるというのが世界的な常識であり、古い言葉で言えば兵糧攻めに備えることは、平時から常に意識しておくべきことであります。今はまさに、日本の食料、それを担う農業のあり方、将来方向を国民挙げてじっくり議論するチャンスであると考えます。
 そこで知事にお尋ねします。全国の自給率が低いと叫ばれる中で、本県の自給率はさらに低い一九%と聞いています。いろいろと事情はあるようですが、各県もまた自給率を高める努力をしないと、全国的にも高まらないのも事実であります。知事は、この県内自給率の数値をどのようにとらえているのか、また高めるための方策についてどのように考えているのかお答え願います。
 ところで、自給率を高める方策の一つとして、今、特に飼料価格の高騰を考え合わせますと、畜産の飼料自給率を高めることが緊急の課題ではないでしょうか。本県の飼料自給率は一六%と国の飼料自給率よりも低いだけに、その必要性はなおさらであります。このような中、最近、飼料自給率向上を目的とした稲発酵粗飼料や飼料用米が注目されています。特に東北方面では、食用には向かないが収穫量が異常に高い米を家畜用に回す実験も始まっているようです。これらはもともとが水稲であり、災害等非常時には食用としても活用できる可能性があり、食糧確保の観点からも有望な作物ではないかと考えております。
 そこで、本県の稲発酵粗飼料と飼料用米の生産状況及び県としての今後の対応方針についてお答え願います。
 次は、米政策についてであります。田植えの本格的なシーズンを迎えようとする中、ことしほど米の生産調整の行方が注目されている年はありません。国では、米の流通を原則自由化し、生産調整も農業者、農業団体が主体となって取り組む仕組みを導入しましたが、生産調整を上回る過剰作付は毎年ふえ続け、二〇〇四年産の二万五千ヘクタールから二〇〇七年産では七万一千ヘクタールまで拡大し、米の消費量の減少と相まって、米価の大幅な下落をもたらしている最大の要因であります。国では、米価を安定させるため、昨年政府米を三十四万トン積み増すなど緊急対策を講じましたが、過剰作付の解消策として、同じ手は打てないのが現実だと考えます。本年産の調整がうまくいかないと、米の消費量が減少する中で、需給バランスが完全に狂い、米価が大幅に下落するのではないかと、生産者は田植えを前に複雑な心境ではないでしょうか。まじめに生産調整に協力した生産者が、結果的に損をするようなことはもはや許されません。
 そこで知事にお伺いします。生産調整の確実な実施に向けて全県挙げて取り組む必要があると考えますが、本県ではどのように取り組んでいるのかお尋ねします。
 また、このように米価の下落が続く中で、少しでもコストを下げるためには、米を含めた土地利用型農業の効率的な生産体制づくりが緊要と考えますが、県としてどのような対策を講じているのかお答え願います。
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水産問題について

 次に、水産問題をお聞きします。まず、水産資源の管理、漁業取り締まりについてお尋ねします。全国的に水産資源の減少が深刻化しているため、いわゆる資源管理型の漁業が推進されているようです。福岡県でも漁業者の自主的な管理とその取り組みに対して、県として支援を行っているようで、例えば糸島加布里のハマグリなど、各地で成果を上げていると聞いております。しかしながら、こうした漁民と行政の努力にもかかわらず、最近のマスコミ報道等によりますと、市場に流すと値の高いアワビやナマコなどの密漁が全国で頻発しているようです。先日もテレビで特集番組が組まれて、私もたまたま目にしたところでもあります。資源枯渇にもつながる密漁行為によって、本県の漁場が荒らされることは到底許されないことであります。
 そこで知事にお尋ねします。沿岸域のアワビやナマコなど大切な福岡県の資源を守るため、密漁に対して取り締まりの強化と厳罰で臨むべきであります。その密漁の実態とともに方針を示してください。
 次に、有明海のノリ養殖漁業の中で大きな課題であった、ノリ小間の貸し借り問題についてであります。これまでにこの問題の解決に向けては、我が会派は幾度となくただしてきました。この結果、平成十九年度までにノリ現業者に対する転廃業者のノリ小間の再配分を確定させました。これにより、ノリ養殖をめぐる、いわば不在地主と小作の関係は完全に解消され、適正化が実現したと聞いております。これは極めて評価されることであります。
 しかしながら、改めて気がかりなこともあります。水産業についても他産業以上に高齢化が進行しております。今後後継者に恵まれず、自営の道を閉ざされたノリ養殖業者が、かつてのように再びノリ小間の貸し借りを行うなどといった事態が予想されないわけでもありません。こうした事態も想定して、どのような再発防止策を講じていくのか、具体的かつ明確な方針をお聞かせください。
 最後に肝心のノリ養殖についてであります。平成十九年度は水温が高く、漁期が例年に比べて一カ月も短かったことから、ノリ生産状況が心配されるところであります。どのような結果となっているのか、具体的にお示し願います。
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教育問題について

 次に、教育問題についてお尋ねします。ことし三月二十八日、新しい小中学校学習指導要領が告示されました。前回の学習指導要領の改訂は、国際的な学力調査で我が国の結果が思わしくなかったことも相まって、ゆとり教育批判の的とされた面がありました。事実、私たちも学力低下の原因がゆとりを基本理念とした前回の学習指導要領の改訂と、これに基づく学校教育にあったとみなしています。それだけに今回の学力向上を基調に授業時間をふやした新しい学習指導要領については、大変期待しているところであります。
 また、今回の学習指導要領改訂に当たり特に注目されることは、その一部について前倒し実施の方針を明らかにしているところであります。この点に、過去の反省に基づき、今回の学習指導要領改訂により児童生徒たちの学力向上を目指そうとする文科省の意気込みも伝わってまいりますが、もちろんそれを進めていくのは各学校現場においてであります。果たして、このような前倒し方針について、本県の学校現場においてうまく対応できるのかどうか、本県教育行政の過去の経緯から考えると懸念しないわけにはまいりません。
 そこで教育長に伺います。まず、今回の学習指導要領改訂の内容の大枠について説明いただき、それが児童生徒の学力向上にどう明確につながると判断されているのか、また新学習指導要領の実施に当たっては学校現場でどのような条件整備が求められているのか、見解をお聞かせください。
 次に、前倒し実施についてであります。学習指導要領改訂に伴い前倒しで授業時間がふえるのは初めてのことのようですが、全面実施を円滑に進めるためにも前倒しに積極的に取り組まなければならないと考えています。小学校高学年に導入される外国語活動については各校の独自判断で実施されるなど、先行実施については学校判断によるものがかなりあり、学校間でばらつきが出てくるのではないかと気になるところでもあります。県教委として、この前倒し実施についてどのような見解に立っているのか統一見解を示し、各学校に実施を促すべきと考えますので、その抱負をお示し願います。
 次に、PTAについてお尋ねします。アメリカでは古い歴史を持つこのPTAも、我が国においては第二次世界大戦後、連合国軍総司令部、つまりGHQが教育民主化政策の一環として設立と普及を奨励したことから始まったと聞いています。昭和二十五年にはほとんどの小中学校にこのPTAが組織されたため、その余りにも早い組織化に、指導したGHQ自身が驚いたというエピソードが残っているようです。しかしながら、最近のPTAは雑事が多く、また夜や週末の出事が多くて役員のなり手がないとか、PTA活動に参加する人が固定化し、会員ではあるが全く参加しない人が大半などが実情のようです。PTAによっては、特定の内容に限って活動を行ったり、活動にポイントを設け、活動参加に対するノルマ制を行うなどの例も見られるようです。もともとPTAとは自発的参加による社会教育団体と位置づけられているはずですが、入会時の意思確認をやっているところは皆無のようです。子供の入学とともに自動参加となるところから、PTAの主体性がそがれ、学校運営から派生する雑事を受け持つような例が多数見られるのではないでしょうか。また、一部では事務局がサロン化したり、あるいは役員が一部の人に独占され他を寄せつけないムードを醸すなど、PTA自体に問題を抱えている面も大いにありそうです。これでは、そもそもPTAとは何ぞやと、その存在意義が疑われかねません。私たちは子供の幸福を願って、親と教師がともに学習し、実践していく社会教育団体がPTAの役割だと考えています。また、その役割の重要性は今もいささかも変わりないと考えています。そして、こうしたことを総合的に判断すると、今大きな曲がり角に立っているこのPTAについて、やはり行政として新たな取り組みが求められているのではないかと考えるところです。
 そこで教育長にお伺いします。保護者がPTA活動の重要性を認識し、主体的に活動に参加するような新たな取り組みが必要だと考えますが、県としてどのような対策を講じられているのかお尋ねします。
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県立美術館問題について

 次に、県立美術館の将来構想についてお尋ねします。知事は、福岡県の今後の振興方針として、昨年の知事選挙に際し十四の基本政策を明らかにし、この中で文化と芸術の振興を基本政策の一つとして挙げられたことは、高く評価したところでありました。とりわけ芸術活動の拠点として、新しい県立美術館の将来像や建てかえについて検討すると明言されたことは、大変心強く受けとめていました。県立美術館は、本県の文化芸術政策の柱をなすものであります。新しい県立美術館の建設については、長年美術関係者を初め多くの県民が望んできたことであり、したがって昨年六月県議会で、我が会派が代表質問で今後の取り組みについて知事の抱負をただしたのは当然の成り行きでありました。現在は有識者による検討委員会が設置され、ことしの夏をめどに県立美術館の将来像について報告が出されると聞いております。県立美術館は本来、県の文化の力を内外に示し、本県の芸術文化の振興の拠点となるべきものであることを考えれば、検討委員会に任せるだけでなく、知事自身が美術館建設の意欲とそのコンセプトを県民に示し、その機運を盛り上げるべきであります。雄県福岡にふさわしい、県民のみならず全国から、またアジアからの来訪者を魅了する美術館をつくるには、何よりも知事の強い決意が必要であります。知事は、このことに関してはっきりとした決意をいまだ表明されていませんが、検討委員会で検討が進められ、新たな県立美術館の方向性が定められようとしている今こそ、知事として、県立美術館建設について明確な決意を表明すべき時期であります。新しい県立美術館の建設について、知事の力強く明確な決意表明をお願いします。
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警察問題について

 さて、私は代表質問の最後に、本県現職警官の不祥事についてただしておきます。去る五月十八日、戸畑警察署の五十六歳の巡査部長が、未成年に売春をさせていた罪で逮捕されたと新聞やテレビで大きく報道されました。本来、取り締まりを行うべき側の人間が、未成年者に売春をさせていたなどということは言語道断なことで、私自身いまだに信じられないというところでもあります。
 ところで、最近この件を初めとして警察に対する県民の期待と信頼を根底から揺るがすような不祥事が相次いでいます。これは大変気がかりで看過できないことであります。新聞報道などにより、昨年五月に警部補が重機を使用した泥棒に捜査情報を漏らしてお金をもらっていたという事件から今回の売春関与まで数えてみますと、何と一年間で逮捕者が五人も出ているようです。不祥事は過去にも起きており、その都度、幹部の謝罪と再発防止宣言がなされてきました。しかしながら、減るどころか逆にふえているということは、単に一部警察官のモラル欠如といったことではないのではと想像させるものであります。このままで本当に大丈夫かという、疑念とも心配とも言えぬ思いがわいてくるのをとめようもありません。
 一方、私は警察副委員長として、警察官のめいめいが県民生活の安心、安全のために命をかけて働いている現場を見てまいりました。また、警察学校卒業式では、正義と信念に燃える新任警官の輝くひとみもつぶさに目にしています。また、身を挺して凶悪犯と対峙し、事件を未然に防いだり解決して、いかに警察という存在が非常に頼もしいものであるかを痛感させられたこともあまたありました。最近で言えば、福岡市博多区で発生した、いわゆるデリヘルの運転手に対するけん銃発砲事件の犯人をスピード検挙した事例や、福岡市早良区で発生した連続通り魔事件の被疑者を早期検挙した事例、さらには佐賀県武雄市の入院中の消防団員を誤って射殺した犯人を、逃走先の路上で発砲されながらも素手で検挙したのもまた、福岡県警警察官であります。一連の不祥事が、こうした純粋な現場のやる気や正義感に水を差し、県警一万有余人の士気が低下するようなことがあってはならないと、私は強い危機感を抱いております。
 そこで警察本部長にお尋ねします。今回の警察官の逮捕を初めとした連続する警察官の不祥事を見て、福岡県の警察組織で今、何が問題なのか、そして今後警察官が不祥事を起こさないようにするために、どのように取り組まれるおつもりなのか、福岡県警察のトップとして、信頼回復に向けた力強い決意とともにお聞かせください。
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 以上で質問を終わります。(拍手)

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知事答弁(福岡県知事 麻生渡)

道路特定財源問題をめぐる諸課題などについて
 まず、道路特定財源をめぐる問題についてであります。国会におきます野党の対応についてどう考えるかという御質問でございますけれども、この暫定税率の問題は、我々は現在の道路整備の状況、そしてまた地方財政が非常に困難な時期にあるという状況から見まして、財政的に歳入欠陥をもたらしてしまうということがございます。したがいまして、民主党を初め野党の皆さんに対しましては、暫定税率は維持しなきゃいかぬということ、それと同時に、ぜひ年度内に成立しなければ我々の予算の執行が非常にできなくなってしまうんだということで、この必要性を訴えてきたわけでございます。
 この関連法案につきましては、参議院のほうでは、結局年度内に審議が行われないという状態のまま推移をいたしました。また、両院議長のあっせんに基づきます与野党の協議も進展しないという状況のもとで、暫定税率が失効してしまったということでございまして、我々は非常に遺憾な事態であると考えております。予算関連法案というものは、ぜひ年度内に結論を出すんだというルールを確立するということが、安定した行政執行あるいは国政の実行上不可欠であるというふうに考えているわけでございまして、ぜひ国会はそのような観点のもとで、その役割をきちっと果たしていただくということを強く希望し、求めたいと考えております。
 暫定税率が一たん失効し、また復活したわけでありますけれども、その影響と対策はどうしたんだということについてであります。短期間で、結局大幅な価格の変動ということが起こったわけでございまして、その結果ガソリンの買い控え、あるいは駆け込み需要というような事態が生じました。また、石油の販売店のほうでは、税が失効する前に仕入れしましたガソリンの値引き販売というような経営上の問題にも当面をいたしたわけでございます。このようなことが生じましたものですから、我々は事業者に対しまして、原油高騰に伴う相談窓口、これにつきまして、商工会議所などが活動いたしましたから、これに対しまして、我々としての必要な情報の提供、指導を行いましたし、また石油協会とも連携をいたしまして融資などの支援も実施をしてきたという状況でございました。
 暫定税率が廃止された期間の課税面でどういう対応策をとったかということについてでありますけれども、買い控え、駆け込み需要がいろいろ起こるということが予想されました。したがいまして、自動車取得税の窓口に応援職員を配置しまして、いろんな制度の変更に伴う税率の変更等につきましての相談を積極的に行いました。また、税率の変更に伴いまして、軽油引取税の課税をどういうふうに的確に把握して行うかということが課題になったわけでございますが、このために軽油の在庫量の確認調査も実施をいたしました。また、窓口におきましては、ポスターとかチラシの配布は当然行いましたし、特別徴収義務者に当たります皆さんに対しましては、この制度の変更、こういうことにつきましてずっと説明を行いまして、混乱の影響が最小限になるように努力をいたしたわけでございます。
 暫定税率が一定期間失効したわけでございますが、その地方税収に与える影響でございますけれども、これはまだ申告期間の問題などもございまして、確定的な額の計算はできないわけでございますけれども、平成二十年度の予算額を基礎に過去の実績で試算をいたしますと、約十四億円程度の税収減になるというふうに見込まれます。
 歳入欠陥が生じるわけでございますけれども、これに対する国の補てんの問題についてでございます。この点につきましては、国のほうでは適切な財源措置を国の責任において講ずるということが閣議決定されております。また、我々地方といたしましては、地方税収の減収分に加えまして道路の整備臨時交付金の影響分もあるわけでございますから、それを含めまして国としての財源措置をとるべきであるし、またその方法も起債というような方法ではなくて、きちっと交付金というような形で対応すべきであると、いわゆる真水で対応するということを求めております。この点につきましては、福田総理大臣を初め政府関係者に具体的に、我々としての対応策の案を提示をいたしているわけでございます。
 また、この歳入欠陥の問題に関連しまして、県の資金繰りは大丈夫かという点についてでございますが、例年の資金需要の状況から見まして、この点に大きな影響は生じないというふうに考えております。
 道路事業の執行停止を行ったわけでありますけれども、この影響についてでございます。先ほど申しましたように、暫定税率が失効いたしまして、県のほうでも歳入欠陥が生じるということでございましたから、やむを得ず、道路事業などの予算の執行を留保するという措置をとりました。その間におきましては、県民生活の安全、安心初め事業の遅延によって非常に大きな損害が生じるというようなものは除いた形で行ったわけでございます。そして、その期間中におきましても、解除された後にはいろんな事業がスムーズに再開、実行できるという準備も遅滞なく進めてまいったわけでございます。このようなことによりまして、今回の執行停止措置が地域の経済あるいは産業に大きな影響を及ぼすというところまで至っていないというふうに考えております。
 道路の補助事業まで留保したのについてはどうしてかということでございます。暫定税率は復活をいたしたわけでございますけれども、地方道路整備臨時交付金の交付のもとに、法的な根拠になります道路整備費の財源等の特例法というもの、これが成立してないという状況でございました。したがいまして、五月の初めの段階ではこの特例法ができない場合には、道路事業の本県の四九%は特例法に基づきます交付金によって行っておるということでございまして、交付金制度が復活できないということになりますと、当然道路事業全体の見直しに波及していくし、その場合には補助事業も影響を受けていくということが予想されましたものですから、補助事業につきましても、当面の留保を行ったということでございます。
 一般財源化を行うという方針になったわけでございますが、そのときの課税根拠はどうするんだという、非常に重要な問題についての御質問がございました。これは一般財源化と言われていますけれども、例えば環境対策などに使途を広げていくというような考え方と、使途を広げるというような考え方ではなくて、完全に一般財源化をするというような考え方と、今これが交錯をしている状況でございます。この一般財源化の考え方によりまして、課税根拠の考え方もずっと変わってくるということでございまして、まさにこの点につきまして、現在国全体、また我々もそれに対応していろんな議論をしておるという状況でございまして、この点については広く、さらに深い議論をしていかなければいけないというふうに考えております。
 道路関連税制につきまして、どういうふうに今後再構築をしていくのか、また地方財源をどう確保していくのかということについてでございます。平成二十年度の当初予算では、道路特定財源の税収というものは五兆四千億あるわけでございまして、そのうち地方税とか譲与税、さらに先ほどの交付金、補助金を含めますと、地方の財源となっているものは三兆四千億あるわけであります。したがいまして、今後一般財源化関連税制の見直しが行われるわけでありますけれども、いずれにしましても、地方での道路の整備、あるいは我々の地方財政の非常に困難な状況、これを考えますと、国からの財源ということにつきましては、これまで地方に来ておりました額、さらに一般財源をつぎ込みながら道路整備を行っているという状況も踏まえますと、これまで以上の額を、ぜひ地方枠として確保することが不可欠であるというふうに考えておりまして、この点を既に国に申し入れ、さらに地方六団体と一致して、その実現のための活動を行っていくという考えでございます。
 地方法人特別税についてでございますけれども、これは税収の偏在ということを直しながら、税制をより偏在の少ないものにやっていくということを目指しておるわけでございます。したがいまして、この特別税は地方消費税を充実するまでの暫定的な措置として導入されたものでございまして、これは導入に当たっての政府の方針としても閣議決定で確認をされております。この地方法人特別税は、地方分権の観点からも──地方税を国の税という形に一たん置きかえるという作業が入っておりますものですから、地方分権の観点からも問題がございます。したがいまして、税制の抜本改革時には地方税としてもとに戻すべきであるというふうに考えております。
 他方、財政制度等審議会ではいろんな将来の財政試算を行っているんですが、その一部には恒久化を念頭に置いたというものではないかという試算があるわけでございますが、これは政府の閣議決定あるいは我々の理解とも反するものでありますし、地方分権にも明らかに反する考え方であると考えております。したがいまして、全国知事会のほうでございますけれども、特別委員会を設置いたしておりまして、今後やはり非常に大切になりますのは、地方消費税をどう充実するかということであり、またそれによりまして偏在の少ない安定的な地方税制をつくっていくということがぜひ必要であるというふうに考えておりまして、この考え方のもとに地方税制の拡充に取り組んでまいります。
問:
消費者行政について
答:
 国の消費者行政の見直しについて、地方のほうからいろいろ働きかけるべきではないかということについてでございます。消費者行政は、我々にとりましても住民に身近な行政でございます。非常に重要な課題でございますし、今回の国におきます消費者行政の見直しというのは、私どもの地方行政にも大きな影響を与えるものと考えております。現在そもそも国のほうでは、どんな消費者行政についての一元化を行うかということにつきまして検討は行われております。消費者行政関連法というのは非常にたくさんあるわけでございまして、それの法律の実施権限まで含めて新しい一元化組織に移管してしまうのか、あるいは行政の実施そのものは現在のような各省に相当任せるとしましても、それらの行政の実行しておるいろんな情報収集、調整ということを一元化行政でやっていくのか、この一番基本的なところが、まだはっきりしてないという状況でございます。いずれにしましても、私どもにとりましては実効性のある消費者行政の制度設計が必要でありますし、実際の行政実行に当たりましては、現に相当部分がそうなんでありますけれども、我々地方で行っていくということになってくるわけでございますから、国に対しましては、このような実効性のある形で、また地方の能力を十分生かすという観点から、国に対しまして必要な意見を言ってまいる考えでございます。
 本県の消費者行政の現状についてでございますけれども、これは中心になっていますのは消費生活センターでございますが、これについてはずっと相談員の増員を行ってまいりまして、日曜日の相談も実施をするようにしてまいりました。さらに、弁護士さんの無料相談の回数を増すというような形によりまして、さらに警察とか弁護士会、そしてまた市町村との連携を強めるというような方法によりまして、充実を図ってまいりました。さらに、今年度からはいろんな実績あるいは情熱、ノウハウを持っております民間団体とも協働してやっていこうということでございまして、例えば多重債務者の生活再生相談、これにつきましても、このような民間のNPOの皆さん等々との協働をしながら行うということも始めておりまして、県全体の消費者行政の充実を図ってまいっております。
 消費者行政の担当組織でございますけれども、これは関連行政をさらに一元的に強化していこうというような考え方を持ちまして、平成十年に消費生活課を生活文化課に統合いたしました。さらに、今年度の組織再編では、一たん消費生活センターを直接な行政庁の外に出しておりましたけれども、これを本庁に統合するということによりまして、機能の強化を図っていくという方針を出し、実行いたしております。こういうことによりまして、先ほど申しました相談、対応体制の強化、立入検査、悪質業者の指導ということを一貫して、かつ機動的に対処してまいりたいと思っている次第でございます。さらに、このような消費者行政担当組織につきましては、国の一元化の動向を見ながら、それとの整合性も考えながら、対策を考えていく方針でございます。
問:
長寿医療制度について
答:
 長寿医療制度をなぜ独立の医療保険制度としたのかということについてでございます。これは高齢化が急速な勢いで進んでおりまして、高齢者の皆さんの医療費がずっと増大をするということでございます。そして、このような増大する医療費をどのような形でこれまで負担をしてきたかといいますと、特に高齢者の皆さんは国民健康保険に入っておられるという状況でございました。そしてまた、国民健康保険が我々にとって非常に大切な国民皆保険制度の根幹になっているわけでありますけれども、このままの状態でやってまいりますと、その根幹となっております国民健康保険の将来のめどがだんだん立たなくなっていくということでございました。このため、高齢者の皆さんのこれまでの実態を考えまして、独立の医療保険制度をつくりまして、そこにいろんな公費の支援等を集中する、そしてまた一部は高齢者の皆さんに保険料として負担をしていただくというようなやり方によりまして、現役世代を含めました全体としての負担の明確化あるいは公平化を図っていこうという意図によってつくられたものでございます。
 このような制度ができたわけでございますけれども、この制度の周知という点でございますが、これは県のほうでは広報紙あるいは出前講座などによりまして広報に努めましたし、またこの実施主体は市町村によります広域連合でございます。この広域連合に対しましては、きめ細かな周知につきましての助言、指導を行ってまいりました。しかし、実態におきましては、昨年の十一月の段階になりまして、保険料の激変緩和措置の導入とか、給付の内容を定めます政省令、これが実際に制定が非常におくれてしまっておるというようなことで、準備作業が非常に後ろ倒しになってしまったというようなこともございまして、周知が十分図られなかったというようなことでございました。
 年金からの保険料の徴収の問題についてでございますが、これは保険料の納付をどういうふうにやるかということにつきまして、実際に保険料を払う皆さんの立場、そしてまた市町村が保険料をいろいろ収納しなければいけませんが、そのようなことを的確に確保できる、あるいは事務を効率化していこうというような考え方のもとに、原則といたしまして保険料を年金から徴収するという制度がとられているわけでございます。
 また、保険証が届かなかった、あるいはなくなってしまったということでございますが、この点につきましては、各市町村におきまして、電話や訪問調査によりまして、どうなっておるかということを確認をいたしました。そして、それに基づきまして交付あるいは再発行を行ってまいっております。また、このような措置がきちっと行われるまでの間につきましては、保険証がなくても以前の保険証で受診できるようにということで、市町村を通じまして、この面の周知を図りました。現状では、保険証をめぐりますトラブルというのはほぼ解消できてきておるというふうに考えております。
 本県独自で保険料をさらに軽減してはどうかという御質問についてでございます。実は、この長寿医療制度を実行するに当たりまして、高齢者の皆さんの保険料負担は一割ということにいたしております。一割ということにいたしておりますから、そのほかの部分は国、県、市町村、あるいは他の医療保険で負担するというやり方をとっておるわけであります。このように保険料を一割にするということのために、県のほうでは四百二十六億円の負担をいたしております。さらに、保険料そのものにつきましても、低所得者の皆さんなどの保険料の負担を軽減しようということをやっているわけでございまして、これに六十四億円を計上してやっておるということでございます。
 さらに、この制度につきましてはいろいろ今見直し作業が進んでおりますが、その中心の一つは、保険料の負担の軽減策をもう少し、特に低所得者の皆さんの軽減を行うべきではないかというような議論を中心に行われているという状況でございます。このようなことで、いろんな形で保険料の軽減策はいろいろ講じているわけであります。ただ、本県の場合には保険料そのものが高いという問題があるわけでございまして、これは結局は本県の高齢者の皆さんの医療費が全国一高いという、この実態からこのようなことになっているわけであります。したがいまして、我々は保険料そのものの負担の軽減ということをやってまいりますが、そのもとになっております保険料全体、それの出発点になります医療費そのものの適正化ということをどうしてもやっていかなければいけないというふうに考えております。したがいまして、特に、やはり健康年齢を延ばしていく、生活習慣病対策をもっとしっかりやっていくというようなことを通じまして、医療費が日本一高いというのの適正化を並行してやっていかなければいけないというふうに考えているわけであります。
問:
本県行政における輸出振興策のあり方について
答:
 次に、本県の輸出振興策についてでございます。今、農業関係におきましては、農業産品の輸出を専ら行います貿易会社を県あるいは農業団体が中心となってつくってはどうかということで、設立を目指しております。これはなぜそんなことを考えるかといいますと、これまで我々は県産品を輸出してまいりましたが、これは品目別に一生懸命やってきておるという状況でございます。例えばあまおうの輸出をどうしていくかと、お茶をどうするかというような形でやってまいりました。しかし、今後ずっと農産物の輸出を伸ばしていくためには、個別的なそのような特性がありますから、輸出対策をやっていくことは不可欠なのでありますけれども、同時に、そこで得られたいろんな検疫とか手続とか市場の状況とかいうことについて、もっと総合的にそのノウハウを蓄積してやっていくような体制をとらなければ、大きく、広く伸ばせないのではないかということで、このような貿易会社を構想しているわけでございます。
 その場合に、御質問にございましたように、既に民間の皆さんにおきましても農産物の輸出をしているわけであります。これとの関係は、当然民間の皆さんがやっていただいておることも非常に結構なことでありまして、それは大いにやっていただきたいと思いますし、この新しい会社と民間の皆さんとは、ぜひ協力関係を築きながら、協力しながらやっていくことによりまして、安定的な販路の開拓をやっていくべきであるというふうに考えております。同時に、このような輸出促進をすることによりまして、我々福岡の農業の一層の所得の向上、振興を図ってまいりたいというふうに考えているわけであります。
 さらに、県産品全体の振興についてでございますが、アンテナショップの点についてでございます。実は、県産品の販売を促進しますために、特定の場所にアンテナショップを設けるというやり方をかつてとっておったんですけれども、なかなかお客さんが来てくれないというような現実的な問題がありました。したがいまして、県産品の販売促進に当たりましては、むしろお客さんがいるところに積極的に出かけていくというやり方をとろうという考え方で進めているわけでございます。このために、具体的に申しますと、首都圏を中心としました百貨店などの物産展に積極的に出品をいたしております。このようなやり方によりまして、年々売り上げを伸ばしております。十九年度におきましては七十九回の物産展に出品をいたしまして、十二億の売り上げを見たところでございます。さらに、物産振興会、JAといった関係団体とも連携しまして、県産品の販売促進に努めてまいります。
 もう一つの重要な点は、その場で売るわけじゃありませんけれども、よく我々の産品を知ってもらうということが必要でございます。この点につきましては、多くの人が集まります空港とか、あるいは駅というようなところに、我々の伝統工芸品を中心に展示をしてまいりまして、よく知ってもらうということをしてまいりたいと思ってまして、この点につきましては関係の皆さんと協議を進めてまいる考えでございます。
 さらに、県産品全体の輸出振興策についてでございますが、これはまず農林水産物あるいは加工食品につきましては、福岡県地域食品輸出振興協議会がございます。こういうところを通じまして、商談会、フェアの応援をしてまいったわけでございます。さらに、食品以外の分野につきましては、例えば博多織、これはハカタ・ジャパンという統一ブランドを設けまして、積極的に海外に売り込みを図っております。これに対する支援を行っておりますし、また大川家具などはサジカという独自のブランドの開発をして、世界的な展開を進めておる、そのための国際見本市に出店などを積極的に行っております。このような状況でございまして、輸出振興協議会のあり方につきましては、このような実態を踏まえまして、今後検討をしてまいる考えでございます。
問:
農政問題について
答:
 農政問題についてであります。県の食料自給率でございますが、一般的にこれまでの自給率の考え方は、いわゆるカロリーベースで計算するということでございます。したがいまして、カロリーということになりますと、対象の品目が米、麦、大豆というような、いわゆる穀類を中心に考えるというやり方でございました。しかし、我々の農業の実態、それから消費者の皆さんの実態から考えますと、農産物はそれだけじゃなくて広いわけでございまして、特に本県は収益性の高い園芸農業を推進しておる。そして、まさに全国に誇れる、非常にすぐれた園芸農業産物を全国に送り出しているということでございますが、カロリーで計算をいたしますと、これは算入されないということになるわけであります。私どものほうは、実際に県民の皆さんは米や麦や大豆ということも求めておるわけでありますし、これは非常に大事なわけでありますけれども、実際には野菜とかいろんな他の農産物も不可欠なものであります。そういうことを考えますと、農業生産額で自給率を見るということが適当であるというふうに考えているわけでございます。そのようなことで計算をいたしますと、本県の十八年度の自給率は五一%になるわけでございます。
 県の食料自給率を高めるにはどうするのかということについてでございますが、伝統的な考え方だけいたしますと、専ら米、麦、大豆というようなことばっかりやるということになるんですが、これはどう考えても生活実態、我々の農業の実態に合わないということがございます。したがいまして、我々は、先ほど考えたような自給率の考え方を当てはめるべきであるというふうに思っておりますが、その考え方のもとでは、第一には、やはり農家の所得が非常に向上する、収益性の高い園芸農業の振興を図ってまいります。また、米、麦、大豆といった土地利用型の作物につきましては、認定農業者への農作業の集約化というような、より効果的な生産体制を整備していく、そしてまた減農薬栽培といった認証農産物の生産、直売所を利用しました地産地消の推進などによりまして、本県の農産物の消費拡大を図っていく、こういうことをやってまいる考えでございます。
 稲発酵粗飼料と飼料用米の生産状況でございますが、十九年度の稲発酵粗飼料の作付面積は二百八十四ヘクタール、前年に比べて四割増加でございまして、今後も拡大してまいる考えでございます。飼料用の米でございますが、昨年は一・四ヘクタール、今年は十ヘクタールを超える作付を見込んでおります。飼料用の米についてでございますが、これはトウモロコシの輸入代替として注目をされております。ただ、実際にはまだコスト面などの課題が残されておりますから、モデル的な実証も行いながら、問題の解決方策を研究してまいる考えでございます。
 生産調整の実施でございますが、この目標の達成のためには、農業団体と県で構成をしております水田農業推進協議会の活動を通じまして、取り組みがおくれている地域に対する指導を行っております。また、生産調整を拡大する農業者あるいは地域に対しましての飼料作物などへの交付金を重点的に配分するというようなメリット措置も講じながら、県下の達成に努めてまいります。
 次に、土地利用型の農業の生産体制につきましてでございますが、これにつきましては認定農業者、法人化された生産組織、こちらが主体となりまして、効率的な生産を行っていくということが、高齢化がどんどん進んでおるという状況も考えますと、非常に重要でございます。このため、担い手・産地育成総合支援協議会の活動を通じまして、農地の貸し借り、農作業の受委託、こういうことを促進しまして、農作業の集約化を図ってまいる考えでございます。また、米、麦、大豆の経営を取り入れました永続的な組織となりますように、法人化を進めてまいる考えでございます。
問:
水産問題について
答:
 密漁対策についてでございますが、本県では通報体制も整備しながら、密漁の防止に努めてまいっております。しかし、近年は高速船を用いた組織的な密漁集団が出てまいっておりまして、なかなか取り締まりが困難な状況も出てまいっておりました。このため昨年しんぷうを就航させました。また、今年は小型高速のつくしをつくる予定でございます。これらは最新鋭の高速取締船でございます。取り締まり日数を大幅に増加する、そして高速機能を十分に活用しながら、取り締まりの強化を図ってまいる考えでございます。
 ノリの小間の貸し借りの再発防止についてでございます。これは今年度漁業権の免許に当たりまして、漁業権者であります有明海の漁連に対しまして、不適正な漁場の行使の再発防止策を確立するように強く指導をいたしております。具体的に申しますと、ノリ養殖を営む者のみで組織する漁業権管理委員会を設置しまして、公正な漁場の配分を行う、さらに違反があった場合にはノリの養殖の操業停止といった厳しい処分をしっかり行うように、漁連の規約にも、これを明示しますように指導をいたしております。
 十九年度のノリの作付状況でございますけれども、昨年は非常にノリの採苗の時期がおくれたわけでございますが、その後有明海の我々の研究所を中心に迅速な情報提供、きめ細かな養殖指導を行ってまいりました。そして、養殖期間中は幸いに海況にも恵まれまして、開始のおくれを取り戻し、十五億八千万枚という過去最高の生産枚数を記録しました。また、水揚げ高でございますが、百四十四億円であったわけでございます。
問:
県立美術館問題について
答:
 県立美術館の将来構想についてでございますが、県立美術館はどういうような役割を果たすのかということについては、美術品を鑑賞する場所として重要でございますが、同時に、県展などを通じまして、県内全域におきまして、県民の皆さんの文化、芸術活動、これが活発になっていく、それを支援する拠点としての役割も持たなければいけないと考えているわけでございます。こういう点を考えますと、現在の県立美術館では十分な機能が果たせないということでございますため、検討委員会を設けまして、新しい県立美術館のあり方、具体的な計画の策定作業を行う考えでございます。具体的に検討委員会の報告が出ますと、具体的な計画策定を行ってまいります。

教育長答弁(福岡県教育長 森山良一)

 まず、学習指導要領改訂の大枠等についてでございます。今回の改訂は、みずから考える力や豊かな人間性等をはぐくむという従来の理念は継承しながら、これを効果的に実現するための手だてを確立しようとするものであります。具体的には、道徳教育のさらなる充実とともに、学力調査で課題が見られました思考力等の育成を重視した上で、理数教育、体験活動の充実や、それを可能とする授業時数の増加等を図ったものでございまして、学力向上を図る観点から、新学習指導要領の着実な実施が必要と考えております。そのためには、教師が子供と向き合う時間の確保が重要でありまして、国への要望等によりまして、必要な条件整備を図ってまいりたいと考えております。
 次に、新学習指導要領の先行実施についてでございます。この新学習指導要領は小学校では平成二十三年度から、中学校では平成二十四年度から全面実施されることとなっておりますけれども、学力向上等の課題に対応するために、理数教科等は先行実施をいたしまして、その他の事項につきましては可能なものから早期に取り組むこととされております。このため、県教育委員会といたしましては、管理職や教員、市町村関係者に対する研修会の開催等を通じて、こうした趣旨を徹底いたしますとともに、各学校の指導体制の充実に努めまして、円滑な先行実施に取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、PTA活動に対する県の取り組みについてでございます。PTAは子供の健全な育成に向けまして、主体的に学習し、活動する団体でありまして、会員の参画意欲の向上が大変重要でございます。近年、社会環境の変化等によりまして、活動へ参加する保護者が固定されておるような現状も見受けられるところでございます。このため、すべての保護者が家庭での実践を行いますアンビシャスふくおか家庭教育宣言事業の展開とか、各種の研修会での指導、支援等に努めておるところでございます。今後さらに、授業参観などの学校行事とPTA行事をあわせて開催するなど、多くの保護者が参加できる有効な事例の情報提供などを行いまして、PTAと連携をして積極的に推進してまいりたいと考えております。

警察本部長答弁(福岡県警察本部長 田村正博)

 答弁に先立ちまして、まずおわびを申し上げます。この一年間に本県警察官の不祥事が相次いで発生していることは極めて遺憾であり、とりわけ今回の戸畑署員による児童福祉法違反並びに売春防止法違反事件につきましては、職員が深く経営に関与するなど極めて悪質な事案であると認識しております。ここに県議会を初め県民の皆様に対し、深くおわびを申し上げる次第であります。
 それでは、御質問についてお答えいたします。
 県警察といたしましては、これまで職務倫理委員会を設置し、職務倫理教養の充実と職員に対する身上把握、指導の強化等を図るとともに、採用試験制度の見直しを行うなど、さまざまな不祥事防止対策を講じてきたところであります。しかしながら、これまでの取り組みにもかかわらず不祥事が相次ぎ発生していることは、各種防止対策が形式的に流れ、職員の末端にまで浸透し切れなかったことなどの問題があったと真摯に反省しているところであります。このため、現在これまでの事案についてつぶさに検証を行っておりますが、例えば身上把握、指導において、個人の私生活の領域にまではなかなか踏み込めなかったなどのことも浮き彫りになってきたところであります。
 次に、再発防止に向けた取り組みについてでありますが、このような現状を踏まえ、直ちに緊急署長会議等を開催し、幹部の意識改革などを指示するとともに、職員の身上把握、指導のあり方等に関し真剣な討議を実施し、組織を挙げて危機意識の共有を図ったところであります。
 また、今後一連の不祥事が発生した背景に至るまでさらに分析、検討の上、より実効性のある職務倫理教養や身上指導等を推進するとともに、職員が誇りと使命感を持って生き生きと職務に邁進できる職場づくりを行うための新たな検討組織を発足させることとしております。
 最後に、県警察といたしましては、一連の不祥事を重く受けとめ、再発防止に全力を尽くしていくことはもちろんでありますが、県民の皆様が安全、安心を実感できる地域社会の実現に向け、暴力団対策を初めとする各種活動に全職員が一丸となって取り組み、県警察に対する県民の負託にこたえていかなければならないと強く決意しているところであります。

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