福岡県議会(平成十七年)六月議会 代表質問


 おはようございます。緑友会・新風県議団の鬼木誠です。
 会派を代表し質問を行います。
 まずは冒頭に、3月20日、突然に福岡を襲った福岡県西方沖地震で被害を蒙った皆様に、謹んでお見舞いを申し上げます。
 また、4月25日、兵庫県尼崎市で発生したJR西日本・福知山線の列車脱線事故は、107名もの方がお亡くなりになり、500名を超える方が負傷するという鉄道史上稀に見る大惨事となりました。
 安全・安心な社会は、オネストジャパンと言われる勤勉・誠実な国民性と並んで、世界に誇れる日本の美点でした。しかし、わが国の安全社会は何処からともなく崩れ、今まで当然とされてきた安全神話がここにきて日本全体で緩みをみせています。
 一度緩んだタガを元に戻すのは大変な努力が必要です。
 今回のJR事故は本県にとっては直接的な被害はないものの、対岸の火事として見過ごすことはできません。
 例え、百年に一度であろうが千年に一度であろうが、事故が起これば、奪われた人命や傷つけられた体は二度と取り返すことができません。
 本県県民の身体、生命、財産を守るのは最高責任者である麻生知事です。
 そこで、今回の地震や事故を教訓として、行政のトップとして、職員に対しどのような対策を指示したのか、また、公共交通機関に対し、どのような要望や対策を講じたのか、お聞かせ下さい。
 今回の代表質問の大きなテーマのひとつとして、本県の安全・安心対策を中心に質問をして行きたいと思います。

地震対策について

 まずは地震被害対策についてうかがいます。
 今回の地震では、一般個人の住宅、特にマンションの崩壊による被害は大変なものがありました。
 被災者生活再建支援法は被災住宅の解体・撤去費用を負担してくれますが、住宅再建まではしてくれません。国には「特定私有財産の優遇となるため個人資産の補償はしない」という大原則がある一方、平成十二年、国土庁は住宅再建の委員会報告書に「住宅再建の公共性」を明記しました。
 平成十五年の宮城県連続地震では宮城県が単独で全・半壊住宅の建て替え・補修資金を、百万円を限度に補助しました。同年、全国知事会は住宅再建を公費で支援する制度を提言しました。住宅再建について本県はどういう考え方をとられるのでしょうか。
 今回の地震への対応について、問題点をいくつか提起したいと思います。まず、情報・通信に関するものです。地震の直後、暫くの間電話での連絡が取れない状況が続きました。私自身も家族の安否が不明の時間を過ごしました。また、自治体や病院においても電話連絡ができない状態が続き、情報の不足や混乱を招きました。電話については回線のパンクを防ぐためNTTが通信量の規制をしていたそうです。個人の通信が一時的に規制されるのはやむをえない面があるとしても、公共部門の通信は緊急の際こそ機能すべきだと考えます。正確な情報の把握と発信が、災害時に行政が果たすべき大事な役割のひとつではないでしょうか。災害時の公共部門の情報・通信をいかにして確保するかお答えください。
 インターネットは、元々は軍事目的に開発された技術であり、他の通信手段と比べ災害に強いとされています。災害時の通信手段としてインターネットの活用についてはいかがお考えでしょうか。
 また、県の情報・通信の中枢であるサーバーについては耐震対策を充分にとっていたと聞いておりますが、地震による機能の停止などの被害はなかったのでしょうか。
 災害時の情報の大切さという意味では報道機関が果たすべき役割も大きかったと言えるかもしれません。しかしながら、このたびの震災における報道にはいくつかの問題点もありました。
 避難所として福岡市中央区内の全ての小学校体育館および公民館が開放されていたにも関わらず、報道機関は一部の体育館の混乱状況ばかりを報道しました。被災者はますますその体育館に集中し、布団や食糧が行き渡らないという事態となりました。また被災地の取り上げ方にしてもある特定の被災地のひどさばかりを取り上げました。同程度の大きな被害を受けた地域からは「被災地はそこばかりではない!」との、不満の声が漏れました。
 被害状況や避難に関する重要な情報が的確に発信されているか? 県は報道機関に対してどういう対応をされたのかお答えください。
 ある被災者の方からは「たらい回し」にあったとの苦情をいただきました。県庁に行くと「市役所に行ってくれ。」市役所に行くと「区役所に行ってくれ。」区役所に行くと「その件なら担当の○○課に行ってくれ。」、震災時、ただでさえ大変な時にこのような対応では、腹が立つのももっともな話です。対応した部署が相談者のニーズを理解したうえで適切な部署につなげば、このような苦情は生じにくくなったのではないでしょうか。この問題は危機管理以前の問題です。日頃の行政サービスの質が緊急時に問われたということです。震災時の県民への窓口はどの部署で、対応はいかがだったでしょうか。
 市町村との連携にも課題を残していると思われます。現場をまかせている市町村との情報共有や現場ニーズに対する支援は充分だったでしょうか。市町村とどのような連携を図ってこられたか、お答えください。
一方、日曜日の地震にもかかわらず、震災当日の対応は迅速であった印象を持ちました。知事の要請による自衛隊の出動、24時間態勢の対策本部の設置、日頃からの訓練がなければできないことだと思われます。この点に関しましては県の努力に敬意を表したいと思います。初動に対する県の自己評価をお聞かせください。

 次に、ボランティアや義援金についてうかがいます。集まって来られたボランティアの方々との連携はどのようにされたのでしょうか。沢山のボランティアも、的確に指示を出されなければ充分に機能し被災された方々のお役に立つことができません。
 また5月31日で締め切りとなった義援金の使い道はどうなっていますでしょうか。被災者の直接のお役に立てばという気持ちで送られた貴重なお金です。有意義に使われたことがわかれば、寄付してくださった方々も喜ばれると思われます。

 地震の項の最後は今後の防災・危機管理態勢についてです。
 まず緊急時の備蓄についてお尋ねします。さきほども述べましたが、震災初日には一時的・局地的に食糧・毛布等が不足する事態がありました。避難所生活に必要だったもの、布団・食糧・医薬品・トイレなど、県では現在どの程度備えがあるのでしょうか。またそれらは常時速やかに供給できる態勢にあるのでしょうか。

 次に災害時の避難態勢についてうかがいます。
 これもさきほど述べましたが、テレビに映った特定の避難所に被災者が集中するという事態がおこりました。これは、住民が自分の住んでいる町の避難所を認識していないということの裏返しでもあります。緊急時の避難所を示したマップなどを利用した広報が必要なのではないでしょうか。
 日頃安全なときには県民の危機感も低く「防災なんて」と、真剣に考えてもらえない傾向があります。だからこそ今、防災に対する県民の意識を高める啓発活動が必要ですし、効果が期待できると考えます。今こそ防災に対する啓発に力を入れるべきときだと考えます。知事のご見解をお聞かせください。

 以上、被災地住民代表のひとりとして、地震に関する質問をさせていただきました。

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マニフェスト(選挙公約)の評価について

 次に、知事の選挙公約でありますマニフェストの評価について質問致します。
 麻生県政3期目の通信簿でありますマニフェストについて、先般、達成度の中間報告が発表されました。知事は9割超が達成、または順調に推移している、と自己採点はかなり高い採点をしているようですが、実際の所、どの様な評価をしているのか、お答え下さい。
 まず、マニフェストの中でも最も苦戦を強いられている、財政構造改革について質問します。
財政構造改革の目標としていた特例的県債の発行をゼロにすることや、三基金の取り崩しによらない財政運営を行うことについては、未達成であり、先行きも難しい現状があります。しかしながらこれらの原因は、主に国からの交付金カットなどによる収入減であり、県の努力不足というよりも外的要因が大きいと考えられます。したがってマニフェストの検証において大事なのは、結果が達成できたかどうかで一刀両断にしてしまうことではなく、今後長期的観点から県政運営にとってプラスの方向に取り組みが進んでいるのかどうかということです。
 財政再建の道半ばで国の施策が大きく揺れ動いています。全ての地方自治体が、このうねりの中で翻弄されています。幸いにして我が福岡県は、全国知事会長である麻生県知事を通じてダイレクトに国へ地方の声を伝えることができます。三位一体改革を巡る国と地方の攻防はまだまだこれからが本番です。積み残しの税源移譲額六千億円分を確実なものとするよう強く要望します。
 そこで知事にお尋ねします。
 三位一体改革の攻防は来年度予算編成に向けてスタートしております。
 地方分権の確立を目指して、財源確保に対する知事の心意気をお聞かせください。

 財政でもう一点、政令市との関係についてお尋ねいたします。
 政令市において保健福祉行政の多くは、市に権限があります。例えば放課後児童クラブについての例を挙げてみましょう。政令市を除く県内市町村のクラブのうち90%以上が、少なくとも18時までは預かりを実施しているというのに、福岡市は17時までしか預かってくれません。なんとかならないかと福岡市に尋ねると、「市には保健福祉の財源が足りない。県が政令市に補助金をくれないからだ。」という答えです。この件に関しては問題が根深いようで、昨年福岡市は福岡県に対して保健福祉の補助金を要求しました。そしてその結果、話し合いの場を持つことになりました。財政面での県と政令市の関係について、その後の経過はいかがでしょうか。また県の基本的な考え方をお聞かせください。

 次に地方分権について質問いたします。
 平成十五年十二月議会での、我が会派の岡田博利議員による代表質問におきまして、知事の合併推進に対する姿勢を質しました。合併に対する知事のリーダーシップを期待した質問だったのですが、当時の知事の姿勢としては、各地域の自主性を尊重する、言い換えれば県としては積極的に関与しない旨の回答でした。
 地域ごとの議論は相当になされてきました。今求められるのは合併をまとめる強いリーダーシップです。本年四月から施行された合併新法では、知事の権限が強化されました。新たに合併推進構想は策定されるのか、また合併協議会設置の勧告は積極的になされるのか、今後の知事の姿勢についてお尋ねします。

 次に、道州制について伺います。
 今、憲法改正の議論が高まっていますが、憲法9条のみが大きく取り上げられています。地方の時代と言われている割には、自治体合併や三位一体改革についての議論のみで、憲法の中の地方自治に関する規定のあり方がどうなるのかについては、あまり議論がされていないような気がします。
 「地方自治は民主主義の学校」と言われるように、地方自治の場は国民が国家を民主的に運営していくための、政治の基礎を実践する所ともいうことが出来ます。
 地方議会は、地域住民の日常生活や地域に密着した問題を取り扱うだけに、地域住民にとっては国会と同じように重要であると言えます。
 しかし現在、我が国では、国会が議院内閣制を採用し地方自治はミニ大統領制を採用するという、国民から見ると大変わかりにくいシステムとなっています。
 また、日本の地方自治制度では、首長に予算提出権と人事権が与えられています。それに対し、議会は執行部をチェックすることと議案の賛否を表明することが主となっているのが実態であり、政策立案に踏み込むことは難しい状況です。
 一方、欧米では地方自治において、議院内閣制を採用している国があります。
 もし、地方自治に議院内閣制が導入されれば、議員の責任は更に重要かつ幅広いものになると思います。
 憲法改正の議論の際には、道州制も含めた新しい地方自治のあり方についての議論が当然なされるものと考えます。
 そこで、知事にお聞きします。知事はマニフェストの中で道州制の推進を掲げていますが、どのような道州制を考えているのか、道州制を導入することによって、新しい時代における地方自治のありかたをどのように描いて行こうと考えているのか、お答え下さい。

 次にアジアとの関係についてうかがいます。
「アジアの拠点ふくおか」を掲げる麻生知事の立場には異論なく応援をしたいと考えておりますが、ここへきて日本とアジアとの関係がぎくしゃくしてきております。地理的・歴史的にアジアとの関わりが深い福岡だからこそできること、やるべきことがたくさんあるのではないでしょうか。政冷経熱で政治上はいろいろな難しさがあっても、民間レベル、特に若い世代を中心として、文化的・経済的交流は活発となってきております。草の根交流を通じた相互理解をすすめることも、行政の大事な役割だと考えます。県の国際交流としては青年の翼や女性の翼、アンビシャスの翼がありますが、渡航対象地としてアジアは含まれているのでしょうか。口ではアジアと言いながら、行動は欧米志向になっていないでしょうか。相互理解によるお互いの国を思いやる心の醸成という効果は、アジアに対してこそ必要とされているものと確信いたします。
 今後アジアへの県民レベルの人的交流をいかがお考えか、知事と教育長にうかがいます。

 次に、空港問題について質問いたします。
 平成十三年、十四年くらいには、現在の福岡空港に替わる新空港を新宮沖につくるということが巷間言われ、知事も力強く議会の内外を問わず主張されておりました。新空港を作ることが21世紀の福岡県の発展には欠かすことのできないものという雰囲気まで醸成されておりました。
 しかし、平成十四年十二月六日に国土交通省 交通政策審議会航空分科会から第八次空港整備計画に関する答申が出されました。その中で、「現空港の活用、近隣空港との連携、新空港の建設」について調査するという方針が示され、現在は、国、県、市で構成される福岡空港調査連絡調整会議や、福岡空港調査委員会などで、調査を行っております。この間、知事は一貫して「国の調査を優先させる」と言い、自らの言葉で空港問題を語ったことは皆無に等しい状況です。
 そういった折に、先月27日、ある新聞報道では、福岡市が雁ノ巣沖に新空港を作るという独自案が発表されました。国、県、市で共同して調査をしている段階でこのような話が表に出てくるということは、さまざまな波紋を広げています。
 今回のこの状況に対し、知事はどのように考え今後空港問題をどのように対処されようとしているのかお答えください。
 わが福岡県が九州をリードする、そしてひいては、アジアの拠点たらんというならば、将来の福岡県にとって空港をどのように位置づけていくのかということを、知事みずからの言葉で県民に語っていく必要があると思いますが、知事はいかがお考えでしょうか。

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北福導水について

 次に、福岡都市圏と北九州市を導水管で繋ぐ緊急時導水管についてお尋ねします。
 福岡都市圏の水事情は大変厳しく、特に、昭和53年の大渇水、平成6年〜平成7年の大渇水は、県民の記憶に今でも刻み込まれております。
 県では、ダム開発を含む水源開発を実施し、県民に安全・安心な水の供給に努力されてきたことに対し心から敬意を表しますとともに、関係者の之までの努力に感謝申し上げます。
 しかしながら、6月8日に開催された、知事、福岡市長、北九州市長のトップ会談で合意された「北福導水事業」については、疑問に思えるところがあり、ご質問を致したいと思います。
 福岡西方沖地震を契機に緊急連絡管事業の立ち上げを決断された知事をはじめとする3首長の英断に敬意を表しますが、「北福導水」は福岡都市圏の水需要と密接に関係するものと思います。
 福岡都市圏の人口は増加傾向にあるものの人口の伸びは鈍化しておりますし、6月からは、1日5万トンの給水能力をもつ海水淡水化施設が稼働しております。
 また、県営の五ヶ山ダムや大山ダム等、現在、計画中あるいは、建設中ダムが完成すれば、県全体の水は確保出来るのではないかと考えますが、なぜ、緊急連絡管が必要なのか知事の御所見をお尋ねします。
 最後に、今回の緊急連絡管事業は県が事業主体になると聞いていますが、事業の必要性等、福岡都市圏の各自治体は理解しているのでしょうか、お尋ねします。

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農政問題について

次に農政問題についてお尋ねいたします。
 まず、土地利用型作物で検討されている経営安定対策について質問いたします。
 米・麦・大豆をはじめとする土地利用型作物は、本県の水田農業を支える基幹作物として位置づけられ農家も生産に励んでいます。
 しかしながら、生産の中心となるべき大規模農家や集落営農組織の作付けシェアは4割弱にとどまっており、複合経営農家や比較的小規模な農家による生産が多いのが現状です。
 国は、本年3月の「新しい食料・農業・農村基本計画」において、今後重点的に取り組むべき課題や政策を明らかにしました。この中で、需要に即した生産を行う経営感覚に優れた農業経営を中心とした農業構造の確立に向けて、担い手へ支援を集中化・重点化する方針が出されています。
 対象となるのは意欲と能力のある担い手です。認定農業者と法人化を目指す集落営農に絞り込みたいという意向を示しています。
 しかしながら、先ほども述べましたように、土地利用型農業いわゆる米・麦・大豆作は、複合経営農家や比較的経営規模の小さい農家などによってかなりの部分が担われているのです。これらの農家の収入が減って採算が合わなくなることも考えられ、耕作を放棄するような事例が出てくるのではないかと懸念しています。
 そこで知事にお伺いします。
 このような状況に鑑み、農地が耕作放棄につながらないようにするための手法について、どのように考えるのかをお尋ねします。
 土地利用型農業は大きな転換期を迎えており、ここ数年の取り組みが非常に重要になると思われます。国の動きや社会情勢をしっかり踏まえた取り組みが進むよう期待しています。

 次に県産農産物のPRについてお尋ねします
 土地利用型農業の推進と併せて、各地に存在している産地ブランドの育成や確立がこれまで以上に重要になると思われます。
 幸い福岡県では果樹、花、お茶など、数多くの素晴らしいブランド農産物が生産されています。
 県におかれても、このようなブランド農産物の販売促進活動には知事を筆頭にいろいろな媒体を使い、精力的に取り組まれていることは十分理解しております。
「夢つくし」や「あまおう」など一部の農産物はテレビコマーシャルなどで大々的にPRしている効果もあり、広く知られていますが、大部分のものは、一般県民にはまだまだ浸透していないのではないかと感じております。
 確かに、生産に力を入れることは重要でありますが、県民に県の農産物を知って頂くことも重要な取り組みであります。その戦略として、安全・安心や高品質、良食味などの特徴を広くPRし、消費者の心を掴むことが必要です。
 そこで知事にお伺いします。
 どのような取り組みをすれば県産農産物を多くの県民に知っていただけるのかをお尋ねします。

 次に食育についてお尋ねします。
 食育とは、食に対する興味や関心を育み、これをきっかけに、我々を取り巻くさまざまな事象に目を向けるための教育であります。私どもの会派が、この食育の推進について何度も行政の姿勢を問い質すのは、「食」が人間の健康で豊かな生活の基盤であり、この基盤の上に本県の、ひいては日本の将来の更なる発展がかかっていると考えるからであります。近年、国民の食生活の乱れが顕著になっており、生活習慣病と食生活の関係も指摘され、望ましい食習慣の形成は、今や国民的課題となっております。
 国も食育の重要性については重視しており、今月十日、食育基本法が参院本会議で可決、成立しました。
 4月に農政連主催で「福岡の食と農を考えるシンポジウム」を開催し、消費者や学校給食関係者、農業者などの代表によるパネルディスカッションを行ったところ、それぞれの立場を越えて、「食育、特に地産地消を一層進めなければならない」という認識で一致しました。
 食育の取り組みの中でも、特に学校給食における地元農産物の利用は、地産地消にとどまらず食の安全・安心、農業生産への理解促進などに大きな役割を果たすものと考えています。
 そこで知事にお尋ねします。
 県も基本計画の中で「学校給食への県産農産物の利用量倍増」を掲げ精力的に取り組まれていますが、学校給食への県産農産物の利用状況はどのようになっているのでしょうか。
 また、関係者が互いの立場を尊重した一層の連携が重要であると考えていますが、県はどのような取り組みを行っていこうとしておられるのか、お答え願います。
 先日公表された県学校給食研究協議会が実施した県内公立の中学校生徒千人程度を対象とした食生活等の実態調査によりますと、朝食の欠食状況は23.7%もあり、さらに夕食後に間食をしている子どもは、68.4%もあるという結果が出ております。又、野菜嫌いや食事のマナー等の調査結果からしても、子どもたちの食生活の乱れは、かなり深刻な状況にあるのではないでしょうか。
 そこで、教育長にお尋ねします。教育長はこの調査結果についてどのように考えられているのか、お答えください。さらにこの調査結果を受けて県教育委員会は学校における食育の推進について、今後どのように対応をしていこうと考えているのかお聞かせください。

 農政問題の最後に直売所に対する支援についてお尋ねします。
 直売所は、農家から見れば、所得の向上、農業・農村の情報発信などの重要な役割を果たしており、消費者から見れば、「新鮮」、「安い」、「生産者の顔が見える」などの理由で、年々人気が高まっています。消費者の心を掴むという点では、直売所の果たす役割は大きいと考えます。
 また、国の「新しい食料・農業・農村基本計画」にもうたわれている「地産地消」の推進にも大きく寄与するものであり、農村の女性や高齢者が元気になるなどの二次的な効果により、地域の活性化にも貢献しています。
 農水省の調査では、市町村や農協が運営する常設の直売所の売り上げは全国で千七百億円まで伸びており、売り上げが一億円以上の直売所が2割以上あるとの報告があります。
 本県にも数多くの直売所があり、同様に売上げが伸びているものと思いますが、今後は隣接する県との競合も予想されますし、県内での直売所間の競争も激化するのではないかと懸念致しております。
 そこで知事にお伺いします。
 県内各地の直売所の設置状況や売上高はどのように推移しているのか、また、県は直売所に対しどのような支援を行っていこうとしているのかをお尋ねします。

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林政問題について

 次に林政問題についてお尋ねします。
 森林は、木材生産のほか、水源かん養、災害の防止、生活環境の保全など様々な機能を有しております。特に、近年では地球温暖化防止対策としての二酸化炭素の吸収・固定機能が重要視されており、森林に対してのこれらの公益的な機能発揮への期待は、高まるばかりであります。
 本県の民有林面積は20万haあります。そのうち竹林面積は6%の1万1千2百haを占めております。
本県は竹の生育に恵まれ、竹林の多くが里山に分布しています。これは、農家の人たちが農林業資材やタケノコ栽培に利用するために、地理的に便利なところに竹を栽培してきたからです。里山の竹林は、地域住民の生活と結びついて管理・利用されてきました。
 しかし、1960年以降の燃料革命や近年のタケノコや竹製品輸入の急増、竹材の需要の減少に伴い、「タケノコ・竹材の価格低迷」、「竹材の販売不振」、「タケノコ生産の重労働」、「生産者の高齢化、人手不足」のため、放置される竹林が急増しています。
このような状況の中、本県でも放置された竹林の周辺で、森林に竹が侵入し拡大する現象、いわゆる「侵入竹」があちこちで見受けられます。このことは、森林の持つ多面的機能の発揮に少なからぬ悪影響を与えていると考えられます。
 八女郡の竹林において、有明海再生の願いをも込めて、ボランティアの人たちによる穂先タケノコの採取などが続いており、それなりの効果をあげていると聞いております。
 しかし、この拡大する一方の竹林の対策にはどうしても侵入竹だけでなく、発生源である竹林の対策が重要であると考えます。
 そこで、知事にお尋ねします。
 侵入竹対策も含めて放置された竹林にどのように対処されるのかお尋ねします。

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水産問題について

 次に、水産問題について質問いたします。
 冒頭に触れました福岡県西方沖地震は、水産業にも多大の被害をもたらしました。
 とりわけ、福岡湾のすぐ沖合いにある玄界島を始め、西浦、唐泊、あるいは志賀島といった漁業の盛んな地域では被害の規模が大きく、漁港や荷さばき施設や製氷施設等の共同利用施設が大きな被害を受けております。県の当初発表では水産関係の被害額は実に160億円余に上っております。
 漁港は、漁船の安全な係留をはじめ、漁獲物の荷揚げや出荷作業など、漁業生産活動の基盤となる極めて重要な施設であります。
 我が会派では、早速、地震発生直後に玄界島や西浦、唐泊などの漁港及び水産関連施設を視察しました。漁港の岸壁が大きく歪み、幾重にも亀裂が入り、また岸壁から続くエプロンは広い範囲に亘って数十センチも陥没し、大きな段差となり、どこを見ても凸凹した状態が甚だしく、目を覆うばかりの惨状でありました。
 しかしながら、県、市の迅速な対応により、漁港や共同利用施設の応急復旧工事が実施され、西浦・唐泊などでは3月28日から、また玄界島でも4月30日から漁業が再開されております。しかしながら、あくまで応急復旧であり、漁港全体が修復されているのではありません。漁港の機能を以前のように回復するための本格的な復旧に向けての現在の状況、及び、今後の取り組みについて知事にお伺いします。
 また、震源地周辺は、まき網、ごち網、一本釣りなど多種多様な漁業が営まれ、マダイ、ブリ、イサキ、アワビ、サザエ等、県内でも屈指の優良漁場であります。これらの漁場には天然礁や磯が発達し、広い範囲に藻場が形成されていました。県では地震直後、磯場や海底の状況を把握するために、緊急的に調査を実施されているようでありますが、これらの漁場の状態はいかがでしょうか。また、地震による漁場への影響について、さらに詳しく調査すべきと考えますが、知事のご所見をお伺いします。

 次に、「コイヘルペスウイルス病」についてお伺いします。
 昨年、このコイヘルペスウイルス病が本県で発生しております。筑後川や遠賀川等の河川や筑後地方に広がるクリーク等の天然水域ではへい死した大量のコイの回収作業がなされ、また筑後川水系の県内最大の養殖場でも発生し、県の強い指導のもとに全てのコイが処分されております。
 コイヘルペスウイルス病は、冬場に一旦、沈静化しておりましたが、水温の上昇と共に今年も5月に入って各地で発生を見ています。
 そこで、知事にお伺いします。
 今年のコイヘルペスウイルス病の発生状況はいかがでしょうか。また、県では病気に対するまん延防止にどのように取り組まれているのか、知事にお尋ねします。

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教育問題について

 次に教育問題についてお尋ねいたします。
 「子どもは社会の宝、国の宝」であり、新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい人材を、我々は守り育てていかなければなりません。 
 しかしながら、社会経済情勢が目まぐるしく変化する中で、子ども達をとりまく環境も大きく変化しております。
 近年の産業構造の変化に伴う雇用形態の多様化、勤労観の希薄化などを背景に、目的意識が希薄なまま高校に進学する生徒も見受けられる状況があります。
 このような中、県立高校が、時代や社会の変化に柔軟に対応できる人材を育成していくためには、高校の再編整備をはじめとする教育改革をより一層推進し、生徒の多様な実態や地域のニーズに適切に対応できる教育を実現しなければなりません。
そこで、県教育委員会においては、県立高等学校の再編整備に取り組み、本年三月には、「県立高等学校再編整備に関する第二次実施計画」を公表されました。
 その内容は、第一に朝倉農業高校と朝羽高校の二校を統合し、普通科及び農業に関する学科を有する総合型高校を設置するというものであり、第二に小倉工業高校、戸畑工業高校、八幡工業高校の三工業高校について、教育内容の改善を行い、産業界の期待に応える人材育成を図るというものであります。
 第二次再編整備の対象校も含めて、職業系の高校、学科については、その存立基盤の一つでもある産業の動向にいかに適切に対応した教育を実施していくかが大きな課題となっております。
 特に、本県では、工業の分野において、北九州地区での自動車産業の集積などが進む一方、ものづくり技能者の高齢化による後継者不足が深刻化するなど、新たな課題が生じており、こうした動向に対応した取組が求められております。
 そこで、教育長にお尋ねいたします。
 本県産業の展望を踏まえ、今後の県立高校での工業教育について、どのように改善を図っていくおつもりなのか、その考え方についてお聞かせください。
 また、農業教育について、農業の持つ特色を生かした人材育成を図る観点から、今後の農業教育の在り方をどのように考えているのか、特に、朝倉農業高校と朝羽高校の統合による新たな学校においては、どのような教育を目指そうとしているのか、お聞かせください。

 次に、小・中学校の学校選択制についてお尋ねします。
学校選択制については、先般、文部科学省が全国の実施状況を調査し、その結果を公表しています。
 それによりますと、小・中学校を2校以上設置している市町村のうち、学校選択制を導入しているのは、小学校が227市町村で全体の8.8%、中学校が161市町村で同11.1%となっており、平成12年度に東京都品川区が先鞭をつけて以来、学校選択制を採り入れる市町村は全国に拡がっています。
 本県では、平成14年度から穂波町が、平成16年度から直方市が自由選択制を実施しているほか、特定の学校や地域限定で自由選択を認めている市町村もあり、今後次第に拡大していくのではないかと考えられます。
 学校選択制には、これまでとかく画一的と言われてきた公立の小・中学校に競争原理を導入することで、特色ある教育活動の展開と、児童生徒や保護者の希望に応じた学校選択が実現できる等のメリットがあり、それなりに意義のある取組であると考えます。
 しかし一方で、各学校の特色や制度の趣旨等について、十分に保護者や住民の理解を得た上で実施していかなければ、折角の取組も形だけになってしまう恐れがあり、学校と家庭、学校と地域が連携して、より良い学校をつくっていこうという共通理解がしっかり根付いた上で実施することが必要不可欠であると認識しています。
そこで、県内市町村の学校選択制に関する取組の成果と課題について、どのようにお考えなのか、教育長にお尋ねします。

 次に、二学期制についてお尋ねします。
 平成10年度に学校教育法施行令が改正されて以来、全国の小・中学校で3学期制から2学期制に移行する動きが見られます。
 本県では、平成15年度に古賀市、志免町、須恵町の1市2町で初めてモデル的に二学期制をスタートさせ、その後、域内の全ての学校に導入したり、導入に向けて検討を進めている市町村もあり、今後さらに二学期制に取り組む事例は増えてくると考えられます。
 平成14年度からの学校週5日制の実施以後、各学校では授業時数の確保に様々な工夫を凝らしていますが、二学期制を導入することによって、始業式や終業式、定期考査の回数が減り、年間授業時数の確保につながるという観点から、二学期制を導入することの意義は大きいと考えています。
 市町村の判断で実施することができる二学期制の導入は、自治体の主体的な教育改革の推進にもつながるものであり、もっと積極的に取り組むべきではないでしょうか。
 そこで、県内における二学期制の取組の状況と今後の方向性について、どのようにお考えなのか、教育長にお尋ねします。

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治安対策について

 最後に、治安対策について質問致します。
 去る4月初旬、私の住む地域の飲食店において、深夜、正面玄関がバールでこじあけられ、現金や食品が盗まれる被害が発生しました。
 さらに二週間後、数百メートルほどしか離れていない商店街でも、四軒の商店が軒並み窃盗の被害にあいました。この地区は一年前も同様の被害を受けております。
 更にその翌週、この商店街のすぐ近くにあります私の事務所の真下にある店舗二軒が、またもや侵入窃盗の被害に遭いました。
 被害に合った場所は国道沿いで、しかも2〜300メートルほど先には交番がある場所での犯行です。
 大胆不敵と言う言葉がありますが、これには私もショックを隠せませんでした。
 侵入窃盗、車上狙い、ひったくり等の犯罪により、県民の日常生活が脅かされていると言っても過言ではありません。
 そこで、この度、新しく本県に着任されました吉田警察本部長に、お尋ねいたします。
 県民に身近な犯罪を減らし、治安に対する不安を解消するために、どのような取り組みを行っているのか、また今後の取り組みも併せて、本部長の決意の程をお聞かせ下さい。
 県民が安全で安心して暮らせる社会づくりは、県政の喫緊の重要課題であることは申すまでもありません。
 犯罪が起こること自体は警察の問題ではなく、社会全体の問題と考えます。
 県として、県民防犯意識を高める運動として、どのように取り組んでいかれるのか、知事と警察本部長のご所見をお聞かせ下さい。
 最後に、私は、安全、安心で暮らせることが県民の願いだと思います。
 誰もが我が福岡県には、地震は起こらないと思っていたと思います。県外の方々でも、今回の地震で福岡という土地に不安を持つ方が現れかねません。
 全国知事会長を務める麻生知事、福岡県は安全で安心して住める所だということを「自信を持って」PRして戴いて、観光や企業誘致に最大限の努力をお願い致します。
 以上で私の代表質問を終わります。
 ご清聴誠に有り難うございました。

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再質問

安全・安心をテーマに質問をさせていただきましたが、防災にしても防犯にしても、「限られた財源の中で、何をどこまで行政がカバーしていくべきなのか」そして「どこからが自己責任なのか」という議論が、国民レベルで深められるべき時代となっています。特にこれからの少子高齢化時代においてはなおさらです。
 質問の中で、住宅再建、つまり個人資産に対する公的支援の可否について触れましたが、まさにこれは「どこまで公のお金でカバーするのか」という問題の象徴でもあります。
 そこで住宅再建に対する県の考え方について再質問致します。
 まず第一点、宮城県では県単独で住宅の建設・補修費を補助しましたが、今回本県ではそうしませんでした。どういう考え方に基づいてのご判断だったのか、お答えください。
 一方、国に対しては、全国知事会を通じ、住宅の建設・補修費を支援の対象とするよう求めるとの回答でした。さきほどの県の立場との整合性はいかがでしょうか。こちらについても考え方をご説明ください。

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